Unit 12-04(STAGE 12 の 4 / 7)

本番移行を事前練習する

学習状況:未着手

このユニットの結論

本番移行のリハーサル(事前練習)は、「手順どおりに動くか」を確かめるだけのものではありません。

本番と同じ条件・同じ人・同じ順番で通して行い、手順書のあいまいさ、予定と実際の差、戻す手順が本当に使えるかを見つけて、本番の前に直すためのものです。

1. 何の話か

このユニットは、本番移行(本番切替)のリハーサルの話です。

本番切替は、多くの場合、業務を止められる限られた時間の中で、1回で成功させる必要があります。そのため、本番の前に、同じ作業を練習しておきます。切替の計画の全体は 12-01 本番切替計画とは何か、戻す手順は 12-03 失敗したら元に戻せるか で学びました。このユニットでは、その計画と手順を練習で確かめることを考えます。

2. なぜ必要か

リハーサルをしない、または形だけで済ませると、

ということが起きます。

3. このユニットで分かること

4. リハーサルの種類

一般的には、次のように段階を追って行います。

種類 確かめること
部分の練習 データ移行、システムの切替など、一部の作業の手順と時間
通しの練習 最初から最後まで、手順書の順番どおりに通したときの流れと時間
本番と同じ条件の練習 本番と同じ量のデータ、同じ時間帯、同じ人で、本番と同じように行う
戻す練習 途中で失敗した想定で、戻す手順を実際に行う

何回行うか、どの種類をどこまで行うかは、プロジェクトで決めます。練習の結果で手順を直したら、直した手順でもう一度確かめます。

5. 本番に近づける条件

リハーサルの結果が本番の見込みとして使えるかどうかは、どれだけ本番に近い条件で行ったかで決まります。

本番と違う条件で行った場合は、その違いと、結果にどう影響しうるかを記録します。

CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実

アステリア案件に関係する記載

  • M18 本番稼働
  • 10年分のデータ移行
  • P-011 山下 恵 — 本番移行・運用リーダー
  • P-009 橋本 奈緒 — データ移行リーダー
  • 成果物に CUT-004 本番切替リハーサル結果、DAT-006 データ移行リハーサル結果がある
  • 本番移行承認は、AIへ最終委任しない事項の1つ

アステリア案件で、リハーサルを何回、いつ、どの条件で行ったか、その結果はどうだったかは、正本に記載がありません。未確定

6. リハーサルで記録すること

記録は、手順書(CUT-002)と計画(CUT-001)の見直しに使います。「うまくいった」という感想だけでは、次に生かせません。

7. THINK — リハーサルは予定より早く終わった

本番と同じ量のデータを使った通しのリハーサルが、予定より早く終わりました。ただし、今回は手順に詳しい開発の担当者が作業し、本番で作業する運用の担当者は見学でした。

問題

このリハーサルの結果をもとに、「本番も予定の時間で終わる」と判断してよいでしょうか。

判断例を開く

判断

そのままでは判断できません。

確認すること:

  • 本番で作業する人が、手順書だけを見て同じように進められるか
  • 詳しい担当者が、手順書に書かれていない判断や作業をしていなかったか
  • 担当の交代や引き継ぎがある場合、その流れも練習したか
  • 戻す手順を、本番の担当者で試したか

本番と違う条件で行ったリハーサルの結果は、その違いを踏まえて読みます。必要なら、本番の担当者でもう一度行います。

8. よくある失敗

9. 成果物との接続

データ移行の練習は 11-05 何度も移行リハーサルをする理由 で学びます。危機演習 CR09 本番移行が計画時間を超過 では、切替の当日の場面を体験します(学習上の接続です。正式な対応関係ではありません)。

10. AI WORKFLOW — リハーサルの記録を整理させる

AIは、リハーサルの記録を手順書と照らし合わせる下書きに役立ちます。

指示例:

「次のリハーサルの記録と手順書を比べ、①予定と実際の時間の差が大きい手順、②手順書にない作業が行われた箇所、③手順書どおりに進まなかった箇所、を表にしてください。本番に進んでよいかは判断しないでください。」

11. REVIEW — AIの整理を確認する

  • 表の時間が、元の記録と合っているか
  • 記録に残っていない出来事(口頭で伝えられたつまずきなど)が、抜けていないか
  • AIが「問題なし」「本番に進める」と結論づけていないか

12. 人間が判断すること

  • リハーサルを何回、どの条件で行うか
  • リハーサルの結果を、本番の見込みとして使ってよいか
  • 見つかった問題を直したと判断してよいか。もう一度リハーサルを行うか

本番移行承認と Go / No-Go は、AIへ最終委任しない事項です(正本の方針)。

13. 判断演習

あなたは、本番切替のリハーサルを計画する担当です。

リハーサルを「本番に近い」と言えるようにするために、条件として必ずそろえることを3つ挙げてください。そろえられない条件があるときに、何を記録するかも書いてください。

あなたの記録あなたの考え。事実ではありません

判断ノート

既定では保存しないため、ページを離れると消えます。

このユニットで覚えてほしいこと

リハーサルは、本番と同じ条件・同じ人・同じ順番で行い、手順のあいまいさと予定と実際の差を見つけるためのものです。

見つけたことは手順書と計画に反映し、直した手順でもう一度確かめます。

次に読むもの

本文で参照している成果物:CUT-004 本番切替リハーサル結果、CUT-002 本番切替詳細手順書、CUT-001 本番切替計画書、CUT-003 切り戻し計画書、DAT-006 データ移行リハーサル結果

関連成果物:未確定(baselineに対応表なし)

関連危機演習:未確定(baselineに対応表なし)

学習状況

状態:未着手