これは何か
データ移行リハーサル結果は、データ移行の練習(リハーサル)を行うたびに、どんな条件で行い、何が起きたか、何を直すことにしたかを記録する成果物です。
練習を繰り返す理由は 11-05 何度も移行リハーサルをする理由 で学びます。この記録を回ごとに並べて比べることで、本番に近づいているかを確かめます。
なぜ作るか
- 回ごとの条件と結果を残し、前の回と比べられるようにする
- 見つかった問題と、直すことにしたことを、次の回までに追いかける
- 直したことが、次の回で本当に直っているかを確かめる
- 本番の移行に進んでよいかを判断する材料にする
誰が使うか・いつ作るか
- 作る人:データ移行の担当
- 読む人:データ移行の責任者、業務の担当、本番移行の担当、稼働の判断に関わる人
- 一般的には、練習のたびに作ります。本番切替全体の練習の結果は CUT-004 に記録します
- アステリア案件で、何回練習したか、その結果は、正本に記載がありません。未確定
CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実
移行に関係する記載
- 10年分のデータ移行
- P-009 橋本 奈緒 — データ移行リーダー
- P-011 山下 恵 — 本番移行・運用リーダー
- 成果物に DAT-006 データ移行リハーサル結果、DAT-007 データ照合報告書、CUT-004 本番切替リハーサル結果がある
危機演習で扱う出来事は、危機演習の中で扱います。
主な項目
一般的には、1回の練習について次の項目を書きます。
- 回と日付
- 条件:使ったデータの時点と量、環境、作業した人、本番との違い
- 結果の概要:移したデータの種類ごとの件数、変換できなかった値の件数
- 照合の結果:照合を行ったか、説明のつかない差が残ったか(詳しくは DAT-007)
- かかった時間:手順ごとの予定と実際
- 見つかった問題:対応表・汚れ・手順・環境の問題
- 直すこと:担当と期限
- 前の回から直したことの結果
教材用サンプル成果物の読み方を学ぶための例
教材用サンプル — 回ごとの比較
この成果物は学習用サンプルです。FROZEN正本に記載されたCASE FACTと、成果物の読み方を学ぶための教材用サンプル値を区別して表示しています。
次の表は、回ごとの結果を並べて比べる書き方の例です。回数・条件・件数は、すべて教材上の架空の例で、アステリア案件の記録ではありません。
| 回 | データの条件 | 変換できなかった値 | 見つかった主な問題 | 直すこと |
|---|---|---|---|---|
| 1回目 | 一部のデータ(顧客・社員のみ) | 多数 | 部署コードの読み替え表に抜け | 読み替え表を直す(移行の担当) |
| 2回目 | 全部のデータ(前の月の時点) | 1回目より少ない | 担当者が社員のデータにいない案件が残る | 業務の担当が担当を付け替える |
| 3回目 | 全部のデータ(本番に近い時点)、本番と同じ人で実施 | ほぼなし | 一部の処理の時間が予定より長い | 処理の分け方を見直し、次の回で時間を確かめる |
回ごとの照合の結果は、照合報告書で別に確かめます。
読み方
- 回ごとに、条件(データの量・時点・人)が本番に近づいているか
- 前の回で直すことにしたことが、次の回で直っているか
- 同じ問題が、何回も出ていないか
- 照合の結果が、回ごとに記録されているか
- かかった時間が、本番で使える時間に収まっているか
書き方
- 練習の前に、その回の条件と確かめることを決める
- 練習の間に、手順ごとの時間と、起きたことを記録する
- 練習の後に、結果・見つかった問題・直すことをまとめる
- 前の回の「直すこと」の結果を書く
- 回ごとの表を並べ、変化を見る
何を書いてはいけないか
- 条件を書かずに結果だけを書く
- 「問題なし」とだけ書き、照合の結果を書かない
- 前の回で直すことにした内容の結果を書かない
どこを見るか
- 回ごとの条件と、本番との違い
- 問題の数の変化と、繰り返し出る問題
- 直すことの担当・期限と結果
- 照合の結果
- かかった時間
赤信号
- 全部のデータでの練習が一度もない
- 同じ問題が、回を重ねても残っている
- 照合の結果が書かれていない回がある
- 最後の練習のあとに、大きな直しをしている
よくある失敗
- 練習を「うまくいったか」だけで記録し、次に生かせない
- 前の回との比較をしない
- 直したことを確かめる練習をしないまま、本番に進む
関係するUnit・成果物・危機演習
- Unit:11-05 何度も移行リハーサルをする理由、11-06 移行後に本当に合っているか確認する、12-04 本番移行を事前練習する
- 成果物:DAT-003 データ移行方針書、DAT-005 データ品質・クレンジング一覧、DAT-007 データ照合報告書、CUT-004 本番切替リハーサル結果
- 危機演習:この成果物を直接の題材にする危機演習はありません
AI WORKFLOW
AIは、回ごとの記録を並べて比べる下書きに役立ちます。
「1回目から3回目までの移行の練習の記録を比べ、①回ごとの条件の違い、②繰り返し出ている問題、③前の回で直すことにしたが、結果が書かれていないもの、を表にしてください。本番に進んでよいかは判断しないでください。」
REVIEW
- 表の内容が、元の記録と合っているか
- 条件が違う回を、同じように比べていないか
- AIが「十分」「本番に進める」と結論づけていないか
人間が判断すること
- 練習の回数と、回ごとの条件
- 見つかった問題を直したと判断してよいか
- 練習の結果から、本番の移行に進んでよいか
本番移行承認は、AIへ最終委任しない事項です(正本の方針)。
いつ使うか
この教材では STAGE 11|10年分のデータを新システムへ移す の文脈で扱います。 アステリア案件での正式な作成・使用時期(月)は正本に記載がないため、未確定としています。
最後の問い
この記録を並べて見た人は、「練習を重ねるごとに、問題は減っているか。本番と同じ条件で通せたか」を答えられますか?