Unit 05-02(STAGE 05 の 2 / 8)

どのシステムが何を担当するのか

学習状況:未着手

このユニットの結論

複数のシステムが同じデータを扱うとき、「このデータの正しい値は、どのシステムが持つのか(データの正本)」を決めておく必要があります。

正本が決まっていないと、システムごとに値が食い違ったとき、どちらを信じればよいか分かりません。

1. 何の話か

このユニットは、システムごとの担当範囲の話です。

大規模な刷新では、1つのシステムがすべてを持つことはまれです。顧客は営業のシステム、社員は人事のシステム、会計は会計のシステム、というように、データと機能を分担します。

2. なぜ必要か

担当範囲があいまいだと、

ということが起きます。

経理にたとえると、同じ取引先の情報を、販売の台帳と支払の台帳で別々に管理し、どちらが正しいか決めていない状態です。

3. このユニットで分かること

4. データの正本とは

データの正本とは、そのデータについて「正しい値はここにある」と決めたシステムのことです。

ほかのシステムは、正本からデータを受け取って使います。値を直すときは、原則として正本で直し、その結果を連携で広げます。

CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実

アステリア案件のデータの正本(抜粋)

  • 顧客:営業管理システム
  • 契約:営業管理システム
  • 社員・組織:人事マスター
  • 工数:勤怠・工数管理SaaS
  • 案件・案件予算・案件原価:新基幹
  • 請求:新基幹
  • 正式な会計残高・正式な会計仕訳:FIN-CORE
  • 経営分析:BI

システムを担当するベンダー

  • Vendor A / ネクサスシステムズ — 新基幹アプリケーション
  • Vendor B / クラウドブリッジ — クラウド基盤、ネットワーク、IAM、連携、CI/CD、監視
  • Vendor C / ファイナンスシステムサービス — FIN-CORE、会計連携
  • Vendor D / タイムリンク — 勤怠・工数管理SaaS

データの正本の全件は システム・連携 で確認できます。

5. 読み取れること(CASE FACTの読み方)

つまり、「新基幹に表示されている値」が、必ずしもそのデータの正本とは限りません。

6. THINK — 新基幹で顧客名を直せばよいか

新基幹システムの画面で、顧客名の誤りが見つかりました。

問題

新基幹システムの画面で直してよいでしょうか。

判断例を開く

判断

正本の考え方からは、まず正本側で直すことを検討します。

確認すること:

  • 顧客の正本はどこか(正本では営業管理システム)
  • 新基幹だけで直すと、次の連携で元の値に戻らないか
  • ほかに、その顧客名を使っているシステムはどこか
  • 直す権限を、誰が持っているか

実際の運用ルール(どこで誰が直すか)は、プロジェクトで決めます。アステリア案件での運用ルールは、正本に記載がありません。未確定

7. よくある失敗

8. 成果物との接続

9. AI WORKFLOW — 正本の食い違いを探させる

指示例:

「次のデータ正本の一覧と、システムごとの機能一覧を比べ、①正本以外のシステムでデータを更新する機能、②正本が決まっていないデータ、③2つのシステムが正本のように扱われているデータ、を挙げてください。どちらを正本にすべきかは提案しないでください。」

10. REVIEW — AIの指摘を確認する

  • AIが、システムの名前や機能を取り違えていないか
  • 「更新する機能」が、本当に更新なのか、表示だけなのか
  • 最新の一覧を使っているか

11. 人間が判断すること

  • どのデータの正本を、どのシステムにするか
  • 正本以外のシステムで値を直すことを、例外として認めるか
  • 正本を持つシステムの担当者と、使う側の担当者の役割分担

12. 判断演習

「案件原価」の正本は新基幹にあります。一方、「工数」の正本は勤怠・工数管理SaaSにあります。

工数から案件原価を計算するとき、工数の値に誤りが見つかったら、どこで直すべきかを考えてください。

あなたの記録あなたの考え。事実ではありません

判断ノート

既定では保存しないため、ページを離れると消えます。

このユニットで覚えてほしいこと

システムの担当範囲は、データの正本から考えます。

表示されている値ではなく、正しい値を持つシステムがどこかを確かめてから、直したり使ったりします。

次に読むもの

本文で参照している成果物:ARC-003 システム責任分担表、ARC-001 システム全体構成図、DAT-001 データ一覧・管理責任表

関連成果物:未確定(baselineに対応表なし)

関連危機演習:未確定(baselineに対応表なし)

学習状況

状態:未着手