Unit 05-04(STAGE 05 の 4 / 8)

システム同士をどうつなぐのか

学習状況:未着手

このユニットの結論

システム同士をつなぐ(連携する)ときは、「何のデータを、どこからどこへ、いつ、どの方法で、失敗したらどうするか」を1本ずつ決めます。

連携は、2つのシステムの間の約束です。約束があいまいだと、片方の変更や停止が、もう片方の業務を止めます。

1. 何の話か

このユニットは、システム連携の設計の話です。

アステリア案件では、新基幹システムの前後に、営業・人事・勤怠・会計・分析・認証・監視のシステムがつながっています。連携は、それらの間でデータを受け渡す仕組みです。

2. なぜ必要か

連携がうまく設計されていないと、

ということが起きます。

3. このユニットで分かること

4. 連携ごとに決めること

一般的には、連携1本ごとに少なくとも次を決めます。

決めること 例(一般的な説明)
何のデータか 顧客、仕訳など
どこからどこへ 送る側と受け取る側
いつ 発生のたびに、1日1回の夜間など
どの方法で API、ファイル、一括処理など
失敗したら 再送するか、誰に知らせるか
誰が担当するか 送る側・受け取る側・途中の基盤

5. 連携の代表的な方法

どの方法がよいかは、データの量・急ぎ具合・相手の仕組みで決めます。

CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実

アステリア案件の連携(正本で個別に定義されている12本)

  • IF-01 顧客マスター連携:営業管理 → 新基幹
  • IF-02 契約情報連携:営業管理 → 新基幹
  • IF-03 社員・組織マスター連携:人事 → 新基幹
  • IF-04 工数連携:勤怠・工数SaaS → 連携基盤 → 新基幹
  • IF-05 売上仕訳連携:新基幹 → 連携基盤 → FIN-CORE
  • IF-06:新基幹 → 連携基盤 → FIN-CORE
  • IF-07 原価仕訳連携:新基幹 → 連携基盤 → FIN-CORE
  • IF-08:新基幹 → BI
  • IF-09:FIN-CORE → BI
  • IF-10:認証・ID → 新基幹
  • IF-11:新基幹 → 監視・ログ
  • IF-12:連携基盤 → 監視・ログ

プロジェクト全体の連携は約36本です。

各連携の方法(API・ファイル・一括処理など)、時刻、失敗時の扱いは、正本に記載がありません。未確定 連携の名称・経路の全件は システム・連携 で確認できます。

6. 読み取れること(CASE FACTの読み方)

経路が違えば、止まったときに調べる場所も、担当する会社も変わります。

7. THINK — 連携基盤が止まった

ある日の朝、システム連携基盤が止まっていることが分かりました。

問題

影響を受ける連携はどれでしょうか。上の CASE FACT から考えてください。

判断例を開く

判断

正本の経路から、連携基盤を経由する IF-04・IF-05・IF-06・IF-07 は影響を受けると考えられます。連携基盤から監視・ログへの IF-12 も影響を受けます。

確認すること:

  • 止まっている間のデータが、あとで届くのか、失われるのか
  • 同じデータが二重に届く心配はないか
  • 業務側で、どの作業が止まるか
  • 誰に知らせ、誰が復旧を判断するか

失敗時の扱いが決まっていないと、この判断はできません。

8. よくある失敗

9. 成果物との接続

相手のシステムが止まったときの考え方は、07-04 相手システムが止まっていたらどうするか で学びます。

10. AI WORKFLOW — 連携の決めごとの抜けを探させる

指示例:

「次の連携一覧を確認し、連携ごとに、データ・送る側・受け取る側・時刻・方法・失敗時の扱い・担当のうち、空欄の項目を挙げてください。空欄を推測で埋めないでください。」

11. REVIEW — AIの結果を確認する

  • 空欄とされた項目が、別の設計書で決まっていないか
  • AIが連携の方法や時刻を、一般的な例で埋めていないか
  • 連携の番号と名称を取り違えていないか

ADVANCED深掘り — 実務者向けに一段深く

深掘り — 同期と非同期、時間切れと再試行の予算

返事を待つか、渡して進むか

相手の返事を待ってから次へ進むのが同期、渡して先へ進むのが非同期です。選ぶときの問いは 3 つです。相手の返事がないと業務が進まないか。少しの遅れを許せるか。相手が止まっているとき、自分は動き続けるべきか。たとえば画面からの検索は同期、夜間の集計の受け渡しは非同期が向くことが多いですが、業務の都合で決めます。

時間切れと再試行の予算を決める

相手の返事を待つ時間の上限(時間切れ)と、失敗したときに何回・どの間隔でやり直すか(再試行)を、連携ごとに決めます。待ちすぎると自分も止まり、やり直しすぎると相手をさらに苦しめます。再試行をするなら、同じ処理が 2 回届いても大丈夫な設計(07-05)が前提です。

失敗が続いたら、しばらく呼ばない

相手の失敗が続いているとき、呼び続けると障害が自分にも広がります。一定の回数失敗したら、一定時間は呼ばずに「相手が止まっている」として業務を進める仕組みがあります。世界で共有されている考え方では、サーキットブレーカー(電気の遮断器)にたとえられます。

連携ごとの決めごと表

方式(同期・非同期)、待ち時間の上限、再試行の回数と間隔、相手が止まっているときの業務の動き。この 4 つを連携ごとに表にしておくと、障害のときに「どう動くはずか」をすぐ確かめられます。

現場で確かめる問い

  • 連携ごとに、同期か非同期かと、その理由が書かれているか
  • 待ち時間の上限と再試行の回数・間隔が、連携ごとに決まっているか。決めていない連携はどれか
  • 再試行をする連携で、同じ処理が 2 回届いても大丈夫な設計になっているか
  • 相手が止まっているとき、自分の業務はどう続けるか。業務部門と合意した文書があるか

アステリア案件の約36本の連携について、方式や待ち時間がどう決められたかは、正本に記録がありません。記録なし

12. 人間が判断すること

  • 連携ごとの方法・時刻・失敗時の扱い
  • 連携の途中の基盤を含めた担当の分け方
  • 連携を追加・変更するとき、誰が承認するか

13. 判断演習

IF-07 原価仕訳連携(新基幹 → 連携基盤 → FIN-CORE)について、決める必要がある項目を、上の表に沿って書き出してください。

正本に記載がない項目は「未確定」と書き、推測で埋めないでください。

あなたの記録あなたの考え。事実ではありません

判断ノート

既定では保存しないため、ページを離れると消えます。

このユニットで覚えてほしいこと

連携は、2つのシステムの間の約束です。

何を、どこからどこへ、いつ、どの方法で送り、失敗したらどうするかを、1本ずつ決めます。

次に読むもの

本文で参照している成果物:ARC-004 システム連携一覧、ARC-005 システム連携処理図、ARC-001 システム全体構成図

関連成果物:未確定(baselineに対応表なし)

関連危機演習:未確定(baselineに対応表なし)

学習状況

状態:未着手