Unit 05-05(STAGE 05 の 5 / 8)

設計判断をなぜ記録するのか

学習状況:未着手

このユニットの結論

設計の結果(どう作ったか)は、設計書や構成図に残ります。しかし、「なぜそう決めたのか。ほかにどんな案があり、なぜ選ばなかったのか」は、記録しなければ消えてしまいます。

判断の理由を残しておくことで、あとから変更するとき、問題が起きたとき、人が入れ替わったときに、正しく判断し直せます。

1. 何の話か

このユニットは、設計判断の記録の話です。

設計の途中では、「このデータはどこに置くか」「この連携は、すぐ送るか、まとめて送るか」「この部分は既製品を使うか、作るか」など、たくさんの判断をします。その判断には、そのときの前提や制約があります。

2. なぜ必要か

判断の理由を残さないと、

ということが起きます。

3. このユニットで分かること

4. 記録に書くこと

一般的には、1つの判断について次を書きます(ARC-006 設計判断記録)。

項目 内容
決めること 何を決める必要があったか
前提と制約 そのときに分かっていたこと、守る必要があったこと
比べた案 選ばなかった案も含めて、それぞれの長所・短所
決めたこと 選んだ案
理由と、受け入れた弱み なぜその案か。その案の弱みをどう扱うか
決めた人・日付 誰がいつ決めたか
見直しの条件 どうなったら判断を見直すか

5. どの判断を記録するか

すべての判断を記録すると、量が多すぎて読まれなくなります。一般的には、次のような判断を記録します。

CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実

アステリア案件に関係する記載

  • P-008 黒田 健 — システムアーキテクト
  • システム 11、約36本のシステム連携
  • 成果物に ARC-006 設計判断記録、PRG-007 意思決定記録がある
  • 設計承認は、AIへ最終委任しない事項の1つ

アステリア案件の設計判断の中身(何を、なぜ決めたか)は、正本に記載がありません。未確定

6. THINK — 「設計書があれば十分」

(教材上の例)設計の担当者が、次のように言いました。

「設計書に、どう作るかは全部書いてあります。判断の理由まで別に記録するのは手間なので、省きましょう。」

問題

この考えでよいでしょうか。

判断例を開く

判断

設計書だけでは足りない場面があります。

確認すること:

  • 設計書から、「なぜほかの案を選ばなかったのか」が読み取れるか
  • 前提が変わったとき(利用の量が増えた、担当の会社が変わった など)、どの設計を見直せばよいかが分かるか
  • 担当者がいなくなったとき、理由を説明できる人がいるか

すべてを記録する必要はありませんが、あとから変えるのが難しい判断や、意見が分かれた判断は、理由を残しておくと、後の判断が速く、正しくなります。

7. よくある失敗

8. 成果物との接続

9. AI WORKFLOW — 議論の記録から判断を取り出させる

AIは、設計の議論のメモから、判断の記録の下書きを作るのに役立ちます。

指示例:

「次の設計の打ち合わせのメモから、判断を1件ずつ取り出し、決めること・前提・比べた案・決めたこと・理由の欄に分けてください。メモに書かれていない欄は空欄にし、理由を推測で補わないでください。」

10. REVIEW — AIの下書きを確認する

  • 下書きが、元のメモと合っているか
  • AIが、理由や比べた案を一般論で補っていないか
  • 決めた人に、内容を確かめてもらったか

11. 人間が判断すること

  • どの判断を記録するか
  • 設計の判断そのもの(どの案を選ぶか)
  • 判断を見直すか

設計承認は、AIへ最終委任しない事項です(正本の方針)。

12. 判断演習

あなたは、半年前の設計の判断を見直す担当になりました。記録には「決めたこと」しか書かれていません。

判断を見直すために、当時の担当者に確かめたいことを3つ挙げてください。

あなたの記録あなたの考え。事実ではありません

判断ノート

既定では保存しないため、ページを離れると消えます。

このユニットで覚えてほしいこと

設計判断の記録は、なぜそう決めたか、ほかにどんな案があったかを残すものです。

あとから変えるのが難しい判断や、意見が分かれた判断ほど、理由を残します。

次に読むもの

本文で参照している成果物:ARC-006 設計判断記録、PRG-007 意思決定記録、ARC-001 システム全体構成図

関連成果物:未確定(baselineに対応表なし)

関連危機演習:未確定(baselineに対応表なし)

学習状況

状態:未着手