Unit 03-04(STAGE 03 の 4 / 7)

会議だらけにならないための会議設計

学習状況:未着手

このユニットの結論

大きなプロジェクトでは、何もしなければ会議がどんどん増え、作業の時間がなくなります。

会議ごとに「目的・決めること・出る人・頻度・記録」を決め、報告だけの会議は資料で済ませ、決める会議に時間を使うように設計します。

1. 何の話か

このユニットは、会議の設計(会議体の設計)の話です。

約120人・複数の会社が関わるプロジェクトでは、チームごと・テーマごとに会議が生まれます。会議は、情報を共有し、判断するための大切な場です。しかし、目的のはっきりしない会議が増えると、同じ人が一日中会議に出続け、作業が進まなくなります。

2. なぜ必要か

会議を設計しないと、

ということが起きます。

3. このユニットで分かること

4. 会議ごとに決める5つのこと

決めること 内容
目的 共有するのか、決めるのか、問題を解くのか
決めること この会議で決めてよいことの範囲
出る人 決める人、意見を言う人、知らせる人。知らせるだけの人は、記録を読めばよい
頻度と長さ 毎週か、必要なときだけか。何分か
記録 決まったこと・宿題・担当・期限を、どこに残すか

5つを表にしたものを、会議体の一覧として、プロジェクトの全員が見られる場所に置きます。

5. 報告の会議と、決める会議

CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実

アステリア案件に関係する記載

  • 約120人規模のプロジェクト、マルチベンダー
  • P-003 西村 俊介 — プログラムマネージャー
  • P-004 田辺 彩 — PMOリーダー
  • 成果物に PRG-007 意思決定記録、PRG-010 プロジェクト状況報告書がある

アステリア案件の会議体(どんな会議があり、誰が出て、何を決めるか)は、正本に記載がありません。未確定

6. THINK — 全員参加の週次の会議

(教材上の例)毎週、各チームのリーダー20人が出る2時間の会議があります。中身は、各チームが順番に先週の状況を話すことです。決めることは、ほとんどありません。

問題

この会議を、どう変えるとよいでしょうか。

判断例を開く

判断

目的から見直します。

確認すること:

  • この会議の目的は、共有か、判断か
  • 各チームの状況は、状況報告書などの資料で共有できないか
  • 会議で話す必要があるのは、資料を読んだうえでの相談や、チームをまたぐ問題だけではないか
  • 決める必要があることは、決める人が出る別の会議で扱えないか

たとえば、状況は資料で共有し、会議は短くして、チームをまたぐ問題の相談だけにする、といった変え方が考えられます。

7. よくある失敗

8. 成果物との接続

会議の運営を支える組織は 03-02 PMOとは何をする組織なのか で学びます。

9. AI WORKFLOW — 会議の記録を整える

AIは、会議のメモから記録の下書きを作るのに役立ちます。

指示例:

「次の会議のメモから、①決まったこと、②宿題(担当と期限)、③決まらずに持ち越したこと、を分けて一覧にしてください。メモに担当や期限がないものは空欄にし、推測で埋めないでください。」

10. REVIEW — AIの記録を確認する

  • 一覧が、元のメモと合っているか
  • 「決まったこと」とされたものが、決める人のいる場で決まったことか
  • 空欄の担当・期限を、人が確かめて埋めたか

ADVANCED深掘り — 実務者向けに一段深く

深掘り — 会議の費用と、同期と非同期の分け方

会議の費用を数える

会議は無料ではありません。出る人の数 × 時間 × 1 時間あたりの人件費が、1 回の費用です。20 人が 2 時間出る会議を毎週開けば、年に 2,000 時間を超えます(教材上の計算)。これをプロジェクトの作業の時間と比べると、会議の重さが分かります。費用を一覧に書き添えるだけで、「この会議は要るのか」という問いが自然に出ます。

同期と非同期を分ける

全員が同じ時刻に集まるやりとりを同期、文書を書いて相手が都合のよい時刻に読むやりとりを非同期と呼びます。状況の共有、進み具合の報告、資料の確認は、非同期で済みます。同期が要るのは、意見が割れていてその場で決める必要があるとき、相手の反応を見ながら相談するとき、緊急のときです。会議の一覧を、同期が本当に要るものと、非同期に変えられるものに分けます。

事前に読む

決める会議では、判断の材料を前もって配り、読んだ前提で始めます。会議の冒頭で資料を読み上げる時間は、同期の時間の無駄です。読んでいない人がいるなら、始めに黙って読む時間を取る方が、読み上げるより短く済みます。

減らしたあとに戻る

会議を減らしても、問題が起きるたびに新しい会議が足され、数か月で元に戻ります。会議の一覧に「終わる条件」(この問題が解決したら閉じる)を書いておき、四半期ごとに一覧を見直して、条件を満たした会議を閉じます。

測り方の例

  • 役割ごとの週あたりの会議の時間
  • 会議の一覧のうち、同期が要る理由が書かれているものの割合
  • 決める会議で、その場で決まった議題の割合

現場で確かめる問い

  • 主な会議の年間の費用(人数 × 時間 × 人件費)を計算したことがあるか
  • 会議の一覧を、同期が要るものと非同期に変えられるものに分けたか
  • 決める会議の資料は、前もって配られ、読まれているか
  • 会議の一覧に「終わる条件」があるか。最後に閉じた会議はいつか

アステリア案件の会議の数、会議にかかった時間、同期と非同期の分け方は、正本に記録がありません。記録なし

11. 人間が判断すること

  • どんな会議を置き、どの会議をやめるか
  • 各会議で決めてよいことの範囲と、出る人
  • 会議で決まったことを確定すること

12. 判断演習

あなたは、PMOの担当です。

プロジェクトの会議の一覧を見直して、会議を減らすことになりました。一つひとつの会議に対して確かめる質問を3つ挙げてください。

あなたの記録あなたの考え。事実ではありません

判断ノート

既定では保存しないため、ページを離れると消えます。

このユニットで覚えてほしいこと

会議は、目的・決めること・出る人・頻度・記録を決めて設計します。

報告は資料で済ませ、会議の時間は、決めることと相談に使います。

次に読むもの

本文で参照している成果物:PRG-003 プロジェクト体制図、PRG-007 意思決定記録、PRG-010 プロジェクト状況報告書

関連成果物:未確定(baselineに対応表なし)

関連危機演習:未確定(baselineに対応表なし)

学習状況

状態:未着手