これは何か
プロジェクト状況報告書は、プロジェクトの今の状況を、判断する人が判断できる形で伝える成果物です。
進み具合を並べるだけの資料ではありません。何が起きているか(事実)、それをどう見ているか(評価)、誰に何を決めてほしいか(依頼)を分けて書きます(03-05 プロジェクトの問題をどう管理するか)。
なぜ作るか
- 判断する人が、問題に早く気づける
- 関係者が、同じ状況の理解を持てる
- あとから、いつ何が報告され、何が判断されたかを確かめられる
誰が使うか・いつ作るか
- 書く人:PMO、各工程の担当
- 読む人:プロジェクトの責任者、スポンサー、関係部門
- 一般的には、週次・月次など決まった間隔で作ります
- アステリア案件の報告の間隔・宛先・様式は、正本に記載がありません。未確定
教材用サンプル成果物の読み方を学ぶための例
教材用サンプル — 報告書の構成
この成果物は学習用サンプルです。FROZEN正本に記載されたCASE FACTと、成果物の読み方を学ぶための教材用サンプル値を区別して表示しています。
| 欄 | 何を書くか | 書き方の例(教材上の例) |
|---|---|---|
| 全体の評価 | 予定どおりか、注意が必要か、遅れているか。その判断の基準 | 「注意:連携の仕様確定が予定より遅れている」 |
| 事実 | 今回の期間に終わったこと、起きたこと | 「連携の仕様のうち一部が未確定」 |
| 数字 | 進み具合などの数字と、その数え方 | 「確定した仕様の数(数え方:承認済みのもの)」 |
| 評価 | 事実から見た見通し | 「未確定が続けば、連携の開発の開始が遅れる」 |
| 課題・リスク | 大きな課題とリスク、担当と期限 | 課題・リスク管理表の該当番号 |
| 依頼 | 誰に何を決めてほしいか。期限 | 「仕様の確定期限の判断を依頼」 |
表の値は構造を学ぶための例です。アステリア案件の実際の報告内容ではありません。
何を書いてはいけないか
- 事実と評価を混ぜた書き方(「おおむね順調」だけ、など)
- 数え方の分からない数字
- 都合の悪い事実を省いた報告
- 決めてほしいことがあるのに、依頼として書かない
どこを見るか
- 事実・評価・依頼が分かれているか
- 数字に、何をどう数えたかが添えられているか
- 前回の報告から、何が変わったかが分かるか
- 大きな課題・リスクが、課題・リスク管理表とつながっているか
- 依頼に、相手と期限があるか
赤信号
- 何回も同じ「注意」が続き、依頼が一度も出ていない
- 数字だけが並び、その意味が書かれていない
- 前回の報告と、書き方や数え方が変わっている
- 「確認中」が長く続いている
関係するUnit・危機演習
- Unit:03-05 プロジェクトの問題をどう管理するか、10-06 テストをいつ終了してよいのか
- 成果物:PRG-006 課題・リスク管理表、PRG-005 全体スケジュール
- 危機演習:CR05 開発が2か月遅延(学習上の接続です。正式な対応関係ではありません)
AI WORKFLOW
「この状況報告書の下書きを読み、①事実と評価が混ざっている文、②数え方が書かれていない数字、③前回の報告と比べて説明なく変わった点、④依頼の相手または期限がないもの、を挙げてください。評価を書き換えないでください。」
会議記録や課題一覧から、報告の下書きを作らせることもできます。
REVIEW
- AIが、報告を実際より楽観的・悲観的に書き換えていないか
- 下書きの事実が、元の記録と合っているか
- 省かれた事実がないか
人間が判断すること
- 全体の評価(予定どおりか、遅れているか)
- 何を依頼として上げるか
- 報告を受けて、何を決めるか
いつ使うか
この教材では STAGE 03|120人をどう動かすのか の文脈で扱います。 アステリア案件での正式な作成・使用時期(月)は正本に記載がないため、未確定としています。
最後の問い
この報告を読んだ人は、次に何を決めればよいか分かりますか?