OPS-007

サービス品質目標一覧

分類:OPERATIONS実物サンプルあり

これは何か

サービス品質目標一覧は、稼働したシステムが「どれくらい使える状態を保てているか」を、稼働率・応答・復旧時間などの数値の目標と、その測り方・報告の仕方と一緒に一覧にした成果物です。

利用部門から「最近、システムが止まりがちでは」と言われたとき、感覚で「そんなことはない」と答えても話は進みません。「先月の業務時間中に使えた割合は○%で、目標を下回った。原因は2回の停止」と数字で示せれば、何を直すかの話ができます。この一覧は、そのための共通の物差しです。

考え方は 14-03 サービス品質を数値で管理する で学びます。

非機能要件一覧との違い

REQ-003 非機能要件一覧 とこの一覧は、どちらも「速さ」「止まらなさ」を扱うので、混同されがちです。

要件を満たして稼働しても、データが増え、使い方が変わり、部品が古くなれば、品質は変わります。そのため、稼働後も測り続ける目標が別に必要です。一般的には、非機能要件をもとに、運用で測れる形に直して作ります。

なぜ作るか

誰が使うか・いつ作るか

CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実

運用の品質に関係する記載

  • M18 本番稼働、M21 初期安定化完了
  • システムに SYS-11 監視・ログ基盤がある
  • IF-11 新基幹 → 監視・ログ、IF-12 連携基盤 → 監視・ログ
  • P-011 山下 恵 — 本番移行・運用リーダー

アステリア案件の稼働率・応答・復旧時間の目標、測る期間、報告先、委託先との約束の有無は、正本に記載がありません。未確定 監視・ログ基盤の記録を品質の測定に使うかどうかも、正本に記載がありません。未確定 上の人物がこの一覧を作った・承認したという記載もありません。未確定

主な項目(列)

一般的には、1行に次の列を持ちます。

  1. 目標の番号と名前
  2. 対象:どの業務・どのサービスか
  3. 指標:何を測るか(使えた時間の割合、決めた時間内に応答した操作の割合、止まってから戻るまでの時間、夜間の処理が決めた時刻までに終わった日の割合、問い合わせに決めた期間内に答えた割合 など)
  4. 定義:どこで、どう数えるか。計画して止めた時間を含めるか
  5. 目標:期間あたりの目標の値
  6. 測る期間と報告:何ごとに集計し、誰に報告するか
  7. データの出どころ:監視の記録(OPS-002)、問い合わせの記録など
  8. 下回ったとき:誰が、何をするか(原因を調べる、改善を計画する、報告を増やす)

教材用サンプル成果物の読み方を学ぶための例

教材用サンプル — 目標の一覧と、ある期間の報告

この成果物は学習用サンプルです。FROZEN正本に記載されたCASE FACTと、成果物の読み方を学ぶための教材用サンプル値を区別して表示しています。

次の表は、一覧の書き方を学ぶための例です。内容はすべて教材上の架空の例で、アステリア案件の記録ではありません。数値はすべて架空の値で、目標の水準の目安を示すものでもありません。

番号 対象 指標 定義 目標(架空) 集計と報告
SLO-EX-01 案件の登録 使えた時間の割合 業務時間中に、利用者側から見て使えた時間 ÷ 業務時間。計画して止めた時間は除く 99.5% 1か月ごと、運用の報告会へ
SLO-EX-02 案件の登録 決めた時間内に応答した操作の割合 登録の操作のうち、基準の時間内に結果が返ったものの割合 95% 1か月ごと
SLO-EX-03 夜間の連携処理 決めた時刻までに終わった日の割合 業務日のうち、翌朝の決めた時刻までにすべて終わった日 98% 1か月ごと
SLO-EX-04 業務時間中の停止 戻るまでの時間 止まったと気づいてから、利用者が使えるようになるまで 1回あたり4時間以内 停止のたびと、1か月ごと
SLO-EX-05 問い合わせ 決めた期間内に答えた割合 受け付けから、最初の回答までが2営業日以内のもの 85% 1か月ごと
番号 目標(架空) 実績(架空) 判定 所見(教材上の例)
SLO-EX-01 99.5% 99.1% 下回った 計画外の停止が2回。1回は部品の設定の誤り。再発を防ぐ手順の見直しを計画
SLO-EX-03 98% 100% 達成 処理の終わる時刻が少しずつ遅くなっている。データの増え方を見て次の期間も注意

読み方

  1. 目標ごとに、定義(どこで、どう数えるか)が書かれているか。特に、計画して止めた時間を含めるかどうか
  2. 利用者の側から見た値になっているか(部品が動いていても、業務の画面が使えなければ「使えない」)
  3. 実績が、目標を達成していても悪い方向へ動いていないか
  4. 下回ったときに、誰が何をするかが決まっているか

書き方

  1. 非機能要件一覧から、稼働後も測り続ける項目を選び、業務の責任者と大事な指標を決める
  2. 指標ごとに定義を書き、監視の記録などから実際に測れるかを確かめる
  3. 目標の値・集計の期間・報告先・下回ったときの動きを決め、合意する
  4. 稼働後、決めた期間ごとに実績と所見を書いて報告する

何を書いてはいけないか

どこを見るか

  1. 指標の定義と、計画して止めた時間の扱い
  2. 利用者の側から見た値か
  3. 目標と実績、その傾向
  4. 下回ったときの動き
  5. 目標を見直した記録

赤信号

  • すべての目標が毎回「達成」なのに、利用部門からの不満が続いている(測り方が利用者の実感とずれている)
  • 実績の欄が、監視の記録ではなく担当者の感覚で埋められている
  • 下回った目標に、所見も次の手も書かれていない

よくある失敗

関係するUnit・成果物・危機演習

AI WORKFLOW

AIは、期間ごとの報告の下書きに役立ちます。

「このサービス品質目標一覧と、今期の実績の表を比べ、①目標を下回った項目、②目標は達成しているが前の期間より悪くなった項目、③所見の欄が空欄の項目、を一覧にしてください。原因の推測や、目標を変えるべきかの提案はしないでください。」

REVIEW

  • AIの一覧を、人が元の実績の記録で確かめたか
  • AIが実績の値を丸めたり、補ったりしていないか
  • 所見と次の手を、人が書いたか

人間が判断すること

  • どの指標を目標にし、目標の値をどこに置くか
  • 目標を下回ったとき、改善に費用と作業をかけるか
  • 目標を見直すか(見直す理由を記録する)

いつ使うか

この教材では STAGE 14|稼働した後が本当のスタート の文脈で扱います。 アステリア案件での正式な作成・使用時期(月)は正本に記載がないため、未確定としています。

最後の問い

この一覧の各目標は、「何を、どこで、どの期間で測り、下回ったら誰が何をするか」まで書かれていますか?

学習上の接続

教材上の学習接続です。成果物とUnitの正式な対応表はbaselineにないため、正式な関連付けとしては登録していません。

  • Stage:未確定(baselineに対応表なし)
  • 危機演習:未確定(baselineに対応表なし)
  • 人物:未確定(baselineに対応表なし)