これは何か
AI変更実行記録は、AIに頼んだ作業ごとに、誰が何を頼み、AIが何を変え、人がどう確かめて、誰が承認したかを残す成果物です。
AIの作業は速く、量も多くなりがちです。記録がないと、あとから「どの変更をAIが行い、誰が確かめたのか」を追えなくなります(09-05 AIにコードを書かせる場合の基本)。
なぜ作るか
- AIの変更を、人が確かめたことを残す
- 頼んだ範囲と、実際に変わった範囲を比べられる
- 問題が起きたとき、AIの変更までさかのぼれる
誰が使うか・いつ作るか
- 書く人:AIに作業を頼んだ人、レビューした人
- 使う人:レビューの担当、AIの利用に責任を持つ人、障害を調べる人
- AIに作業を頼むたびに作ります
- アステリア案件のAIの作業の記録は、正本に記載がありません。未確定
CASE FACTFROZEN正本に記載されたアステリア案件の事実
AIに関係する記載
- システムに SYS-10 AI開発エージェントがある
- AIは意思決定責任者ではない。人間が管理する作業実行・支援手段とする
- AIへ最終委任しないことに「設計承認」「本番移行承認」がある
- P-013 木村 亮 — AIガバナンス責任者
教材用サンプル成果物の読み方を学ぶための例
教材用サンプル — 記録の項目
この成果物は学習用サンプルです。FROZEN正本に記載されたCASE FACTと、成果物の読み方を学ぶための教材用サンプル値を区別して表示しています。
| 項目 | 何を書くか | 書き方の例(教材上の例) |
|---|---|---|
| 記録番号 | 作業を特定する番号 | AIREC-EX-01 |
| 依頼した人・日時 | 誰が、いつ頼んだか | 役割名と日時 |
| 依頼の内容 | 何を目的に、何を頼んだか | 依頼書への参照 |
| 使ったAI・権限 | どのAIを、どの権限で使ったか | 権限表の該当行 |
| 実際に変わったもの | 変更されたファイル・設定の一覧と数 | 差分の一覧 |
| 範囲の比較 | 頼んだ範囲と、実際に変わった範囲が一致したか | 一致/範囲外あり |
| 人の確認 | 変更の妥当性と影響を確かめた人、確かめた内容、その証跡 | 確かめた人と結果 |
| 承認 | 取り込みを承認した人と日時 | 記入欄 |
番号・内容はすべて教材上の例です。
何を書いてはいけないか
- AIの説明(「問題ありません」など)を、人の確認の結果として書く
- 実際に変わったものを、頼んだ内容から推測して書く
- 範囲外の変更があったのに、比較の欄を空ける
どこを見るか
- 何を頼んだのかを、記録から依頼書までたどれるか
- 実際に変わったものが、差分から書かれているか
- 頼んだ範囲と実際の範囲を、比べた結果があるか
- 変更の妥当性と影響を確かめた人と、その証跡が、依頼した人やAIとは別に記録されているか
- 承認した人と日時があるか
赤信号
- 「実際に変わったもの」の欄が空欄、または件数だけ
- 人の確認の欄に、AIの説明がそのまま貼られている
- 範囲外の変更があったのに、そのまま承認されている
- 記録が、作業のあとにまとめて作られている
関係するUnit・危機演習
- Unit:09-05 AIにコードを書かせる場合の基本、09-02 コードレビューは何を見るのか、09-06 AIにどこまで権限を渡すか
- 成果物:AI-002 AIエージェント権限表、AI-004 AI変更承認チェックリスト
- 危機演習:CR11(学習上の接続です。正式な対応関係ではありません)
AI WORKFLOW
「このAI変更実行記録と、実際の差分の一覧を比べ、①記録にない変更、②依頼の範囲の外にある変更、③人の確認の欄が空欄の記録、を挙げてください。変更が正しいかどうかは判断しないでください。」
AIに作業をさせたあと、記録の下書き(変わったファイルの一覧など)を作らせることもできます。
REVIEW
- 差分の一覧を、人が実際の差分と照らし合わせたか
- 変更したAI自身の要約を、証拠として扱っていないか
- 範囲外の変更の扱い(残す・取り消す)が決まっているか
人間が判断すること
- AIの変更を取り込むか、取り消すか
- 範囲外の変更を残すか
- 同じ種類の作業を、次もAIに頼むか
いつ使うか
この教材では STAGE 09|120人で安全に開発する の文脈で扱います。 アステリア案件での正式な作成・使用時期(月)は正本に記載がないため、未確定としています。
最後の問い
この記録から、AIが頼まれた範囲を超えて変更したかどうかを確かめられますか?